昔は聞いたことのなかった言葉。
・ワンオペ育児
・産後うつ
・イクメン
・保活
・保育園待機児童
このような孤独な育児環境では、少子高齢化が進むことは当然の結果です。現代の母親は本当に大変です。
「孤独な育児」のない社会への紹介
【ブックレビュー4冊目】
「孤独な育児」のない社会へ 未来を切り開く保育
著者:榊原智子
発行:岩波書店
所沢市の保育園育休退園騒動を覚えていますか?2015年4月から所沢市が保育園0~2歳児クラス在園中の子に弟・妹が出来る場合、母親(または父親)が育児休暇に入ると保育園を退園しなければならないというルールができました。(2020年1月現在、下の子の出生の翌々月末時点で3歳以上であれば適用外になったそうですが…)
私も住んでいる地域の役所の保育課に相談に行ったとき、まず「所沢市と同じような保育園退園ルールは存在しますか?」と聞きましたよ。まだ第一子ですけどね(笑)
「孤独な育児」のない社会への要約ポイント
ワーママは保育園が頼り
ワーママは保育園以外に地域とのつながりがない人も多いです。保育園が頼りなのです。初めての育児は分からないことだらけです。保育園の先生は初心者ママにアドバイスをくれます。たまに年配の先生と価値観が合わず、喧嘩になりますけどね(汗)
子どもは保育園でたくさんの言葉・歌・生活習慣を学んでいます。小さい子は友達と遊ばないと思っていました。しかし、1歳児クラスでも友達と関わり生活している姿を見ることができます。うちは近所に小さい子どもがいないし、親戚に高校生以下がいないので同年代と触れ合う大切な場所です。
所沢市兄弟ママの不安の根本
ワーママは保育園との接点しか地域や子育てのつながりがない場合が多いです。育休期間中だけ、専業主婦と仲良くすれば良いのかもしれませんが数か月だけの付き合いとなります。
上の子が保育園を退園になると地域のつながりがなくなり、上の子のお世話と同時に新生児のお世話をしなければならないということが所沢市のママの不安です。上の子は1~2歳児となると目の離せないヤンチャな時期です。公園や外で遊ばせるにしても生まれたばかりの子を連れていては大変です。
所沢市は育休退園制度が施行後、0~2歳児クラスの第二子妊娠が激減しているそうです。上の子が3歳になったら退園しなくて済むので、そちらの方が良いと判断する人が多いようです。賢明な判断です。
所沢市小規模保育園在園児のママにも飛び火
所沢市の騒動がメディアで取り上げられて大きくなり、育休退園させられた子どもと下の子に育児休業明けに保育園入園希望をする場合に100点の指数が与えられるようになりました。すると0~2歳児までの小規模保育園を卒業した子の入園先が見つからなくなりました。育休退園騒動は他人ごとだと思っていた所沢市の小規模保育園在園中の一人っ子ママは驚きです。
所沢市は良かれと思って指数加算をしましたが新たな問題を生じてしまいました。全員が入りたい保育園に入るということがいかに難しい問題であるかが分かります。
地域に遊ぶ場所がない
私は月1回、学研教室に参加しています。そこで会う専業主婦ママ達は口をそろえて、「子どもが遊ぶ場所がない!!」と言っています。
公園はあります。しかし、午前中は近所の保育園児達が占領していて、使うことが出来ないそうです。私の住んでいる地域は、園庭のない保育園がほとんどです。午前中の公園は保育園同士で激しい争奪戦が繰り広げられていると先生から聞きました。
ちなみに午後は学校帰りの小学校低学年が占領します。小学校低学年が激しく遊んでいるから、危なくて近寄れないそうです。
子育て支援センターもあります。しかし、狭いので定員が限られているセンター、週2回のみの開園のセンターだったりと不便そうです。
「孤独な育児」のない社会への本をオススメしたい人
子どもを保育園に預ける予定のある人は是非読んでほしいです。保育園が地域にとってどのような存在であるかを理解することが出来ます。保育園に入れない待機児童の話も多く出てきますが大都市の保活の大変さ・厳しさに怖がる必要はありません。
あと、所沢市民の方は必ず読んでください(笑)